この記事を書いた人: FP2級・簿記2級保有。家計管理歴20年。主婦→契約社員→正社員のワーキングママ。保険代理店に約10年勤務経験あり。
こんにちは!家計管理20年、ワーキングママです😊
突然ですが、みなさんのご家庭、毎月いくら保険料を払っていますか?
「えっと…夫婦合わせて月3〜4万円くらいかな…」
そんな声、よく聞きます。年間にすると36〜48万円。10年で360〜480万円です。
これ、かなり大きな金額ですよね。
実は私、保険代理店に約10年勤めていました。
たくさんのお客様に保険を提案する立場にいたんです。
でもそんな私が今、「共働きの子育て世帯なら、生命保険はほぼいらない」と思っています。
「え?保険代理店にいたのに?」
そうなんです(笑)。だからこそ、内側から見えた”保険の真実”をお伝えできると思っています。
今日は、保険不要論の根拠になっている社会保険の仕組みと、それでも入っておいたほうがいい保険、そして「じゃあうちは何から手をつければいいのか」までを順番にお伝えします。
保険の見直しを考えているワーキングママさんに、ぜひ読んでほしい内容です。
そもそも、なぜ日本人は保険に入りすぎるのか
生命保険文化センターの調査によると、共働き夫婦の生命保険加入率は8割以上。
ほぼ全員が何かしらに入っているという状態です。
でも正直に言います。
保険代理店で働いていた私の目から見ると、多くの家庭が「必要以上に」保険に入っています。
なぜそうなるかというと、理由はシンプルで、保険の営業マンは保険を売って初めて報酬が発生する仕組みだからです。もちろん悪意があるわけじゃないけれど、「不安をあおって売る」という構造が業界全体にあるのは事実です。
「万が一のときに家族が大変になりますよ」「病気になったら高額な医療費がかかりますよ」——そういった言葉で、必要かどうかわからないまま契約してしまう方がたくさんいました。
でも実は日本には、民間の生命保険に頼らなくてもかなり手厚い公的な保険(社会保険)が整っています。
これを知っているかどうかで、保険の必要性がまったく変わってきます。
知っておきたい!日本の社会保険という”最強の安全網”
共働きで会社員・正社員として働いているなら、毎月お給料から「社会保険料」が引かれていますよね。
あれ、実はものすごく強力な保障なんです。
①病気・ケガで働けなくなったとき→「傷病手当金」
会社員が病気やケガで連続4日以上仕事を休んだとき、健康保険から給与のおよそ3分の2が最大1年6ヶ月間支払われます。
たとえば月収30万円なら、月約20万円が1年半も支給される計算です。これって、民間の就業不能保険と同じ機能ですよね。それが保険料を払わなくても、社会保険で自動的についてきているんです。
②誰かが亡くなったとき→「遺族年金」
会社員が亡くなった場合、残された家族には遺族年金が支給されます。遺族年金には2種類あります。
共働きで子どもがいる世帯なら、どちらかが亡くなっても、もう一人の収入+遺族年金でかなりの部分をカバーできることが多いんです。
③病気になったとき→「高額療養費制度」
「がんになったら医療費が何百万もかかる」というイメージがありますよね。
でも実は、日本の健康保険には「高額療養費制度」があります。
これは1ヶ月の医療費(自己負担分)が一定額を超えた場合、超えた分を国が払い戻してくれる制度です。年収約370〜770万円の一般的な会社員だと、1ヶ月の自己負担は最大でおよそ8〜9万円程度に抑えられます。
どんなに高額な手術や治療を受けても、自己負担はだいたい月10万円以内。
先進医療や差額ベッド代など一部の例外はありますが、「がんで数百万円かかる」という心配は、多くのケースで過剰な恐れなんです。
ここまでが今の制度の話です。ただ、この遺族年金は2028年4月から大きく変わることが決まっています。今から保険を考えるなら、ここは知っておいたほうがいいので続けて整理しておきますね。
要チェック:2028年4月 遺族年金が大きく変わります
2025年6月に年金制度改正法が成立して、2028年4月から遺族年金の制度がガラッと変わります。
これ、知っておかないと保険の見直し計画が狂っちゃうかもしれないので、子育て世帯への影響をざっくり整理しておきますね!
① 子の加算額がアップ(これは嬉しい!)
現行(2025年度)
1・2人目:各239,300円/年 3人目以降:各79,800円/年
改正後(2028年4月〜)
何人でも一律 約281,700円/年(2024年度価格)
我が家(子2人)でも、子の加算が年間約8.4万円増える見込みです。やったー!🎉
② 遺族厚生年金が「5年間の有期給付」に(子のない配偶者が対象)
我が家への影響は?
子どもが18歳になるまでは現行制度とまったく同じなので、子育て真っ最中の今はひとまず安心!
末の子が18歳になった後は5年間の有期給付に変わりますが、その期間は受取額が約1.3倍に増えるそうです。
③ 中高齢寡婦加算が25年かけて段階的になくなる
子が18歳を超えた後に40〜65歳の妻に上乗せされる「中高齢寡婦加算」(年62万3,800円)。
これが2028年以降の新規発生分から25年かけて徐々に縮小・廃止されるんです。
長期的な視点でちゃんと把握しておきたいところですね。
④「死亡分割」制度が新設される(老後の年金が増える!)
亡くなった夫との婚姻期間分の厚生年金記録を2分割して、妻の65歳以降の老齢厚生年金に上乗せしてもらえる新しい制度が始まります。
老後の備えとしてかなりプラスになる改正なので、これは素直に嬉しい!
2028年改正 ざっくりまとめ
- 子育て世帯にはプラスの改正が多い(子の加算増額・死亡分割の新設)
- 子のない60歳未満の配偶者は遺族厚生年金が5年の有期給付に変わる
- 中高齢寡婦加算は2028年以降の新規分から段階的に縮小・廃止
共働き子育て世帯は、なぜ保険の必要性が低いのか
以上の社会保険の仕組みを踏まえると、共働きの子育て世帯に生命保険がほぼ不要な理由がわかってきます。
片方が亡くなっても、もう一人は働いて収入を得ています。
さらに遺族年金が上乗せされる。住宅ローンを組んでいれば団体信用生命保険(団信)が適用されてローンがゼロになる場合も多い。
「でも生活費が足りなくなったら?」と心配な場合は、民間の保険ではなく貯蓄を積み上げていくことが最強の答えです。
貯蓄があれば、どんなリスクにも柔軟に対応できます。
保険金は、亡くなったときや病気のときしか使えませんが、貯蓄はいつでも自由に使えますよね。
傷病手当金と高額療養費制度があれば、入院しても自己負担は月10万円程度。
半年入院しても60万円。

貯蓄があれば十分カバーできますよ
つまり、しっかり貯蓄できている共働き世帯なら、多くの保険は「お金を垂れ流す穴」になっている可能性があるんです。
それでも、これだけは入っておいてほしい保険

「じゃあ保険は全部いらないの?」というと、そういうわけでもありません。
FP2級を持ち、保険代理店で10年働いた私が「これだけは入っておいたほうがいい」と思う保険を正直にお伝えします。
①掛け捨ての死亡保険(定期保険):子どもが小さいうちだけ
子どもが小さくて、万が一のときに遺族年金だけでは心もとないと感じるなら、期間限定の掛け捨て定期保険が一択です。
保険料は割安なので、月数千円でそれなりの保障が得られます。
子どもが社会人になれば保障は不要になるので、その時期に合わせて期間を設定しましょう。
終身保険(一生涯続く保険)は基本的に不要です。
掛け捨ての死亡保険にもいくつか種類があります。違いは40代共働き夫婦の保険選びで比較しました。
②自動車保険・火災保険:これは必須
生命保険とは少し話が違いますが、「自分では絶対に払えない金額のリスク」に備えるのが保険の本来の目的。
自動車事故で相手を死傷させた場合や、火災で周辺に損害を与えた場合などは、数千万〜数億円の損害賠償が発生することもあります。
これは貯蓄でカバーできないので、必ず入ってください。
③就業不能保険:貯蓄が少ない段階のみ
傷病手当金は最大1年6ヶ月しか出ません。
もし長期的に働けなくなったとき、貯蓄がまだ少ない段階であれば、就業不能保険を短期間だけ持つのも選択肢のひとつです。
ただし、貯蓄が増えてきたら解約を検討しましょう。
じゃあ、うちは何から手をつければいい?
ここまでで「公的保障がここまであるなら、民間保険はそんなにいらないかも」と思えてきたでしょうか。
あとは、ご家庭の状況に合わせて順番に手をつけていくだけです。私が実際にたどった順番でご紹介しますね。
① まずは「払いすぎていないか」を確かめる
いきなり解約を考えなくて大丈夫です。まずは今の保険料に無駄がないか、ざっと見てみましょう。代理店にいたころ「これは多いな」と感じたパターンを5つにまとめました。
→ 保険、払いすぎていませんか?代理店で働いた私が気づいた5つのサイン
② 貯蓄型保険に入っているなら、続けるか決める
養老保険や学資保険などの「貯蓄型」に入っているなら、続けるか解約するかの判断が必要です。私も夫名義の貯蓄型保険を解約して、年間約30万円の保険料を減らしました。解約返戻金の調べ方や、損しにくいタイミングまでまとめています。
→ 【年約30万円節約】貯蓄型保険を見直すべき理由と損しない解約方法
③ 残す死亡保障を「いくら・どの形で」持つか決める
子どもが小さいうちの死亡保障は、掛け捨ての中でも「収入保障保険」という形が共働き世帯には合っています。必要な月額を引き算で出す方法も書きました。
まとめ:保険より貯蓄を増やすことが最強の安心
今日お伝えしたことを整理しましょう。
日本の社会保険は想像以上に手厚い。
傷病手当金・遺族年金・高額療養費制度を知れば、民間保険で二重にカバーする必要がないことに気づけます。
共働き子育て世帯は特に保険の必要性が低い。
二人分の収入+社会保険のサポートがあれば、よほど貯蓄がない段階でなければ多くのリスクに対応できます。
貯蓄型保険や養老保険の「貯蓄型」には要注意。
低利回り・途中解約の制約・保険と貯蓄の中途半端な掛け合わせが、長期的には家計の足を引っ張る可能性があります。私自身も夫名義の養老保険を解約しました(そのときの判断と経過はこちら)。
それでも保険が必要なケースはある。
子どもが小さいうちの掛け捨て定期保険や、自動車・火災保険は必要です。貯蓄が少ない段階では就業不能保険を短期間持つのもアリです。
保険代理店で10年、そしてFP2級・家計管理20年の私が出した結論は「保険料を削って、その分を貯蓄と投資に回す」です。
毎月の保険料を1万円減らして積み立てるだけで、10年後には100万円以上の差が生まれます。
その100万円は、保険金とは違い、どんな状況でも自由に使えるお金です。
保険を見直すことは、怖いことでも不安なことでもありません。正しく知って、正しく選ぶことが、家計を守る一番の方法だと思っています。
ぜひ一度、ご家庭の保険料を確認してみてください。意外と「払いすぎてた!」って気づくかもしれません😊
その貯蓄を確実に増やしていく仕組みは、先取り貯蓄のやり方で具体的に紹介しています。
出典・参考
※本記事に記載した制度・数値は2026年8月時点の公表情報にもとづいています。制度は改正される場合があるため、最新の情報は上記の公式サイトでご確認ください。

