「老後のお金が心配だけど、何から始めればいいの?」
「毎月それなりに稼いでいるのに、気がついたらお金が残っていない…。」
共働きで忙しい40代夫婦から、こういった声をよく耳にします。わかっているけど、なかなか腰が上がらないのが正直なところですよね。
でも実は、この時期こそライフプラン表を作る絶好のタイミングなのです。
この記事では、難しい知識がなくても5ステップで作れるライフプラン表の作り方を説明します。具体的な数字を使って、わかりやすく解説しますね。
ライフプラン表って何?難しそうに聞こえるけど…
「ライフプラン表」と聞くと、なんだか難しそうに感じる方も多いかもしれません。
でも実は、とてもシンプルです。一言で言うと「家族のお金の流れを年表にしたもの」です。
毎年の収入・支出・貯蓄残高を横並びで書き出します。すると「いつ・どのくらいお金が必要か」「老後にいくら残るか」が一目でわかります。
FP(ファイナンシャルプランナー:お金の専門家)に相談するときに初めて作る方が多いです。しかし、自分でも十分に作れますよ。
表に記載する内容は、大きく分けてこの5つです。
- ① 家族の年齢:西暦ごとに家族全員分
- ② ライフイベント:進学・退職・リフォームなど
- ③ 年間収入:夫婦それぞれの手取り
- ④ 年間支出:生活費+特別支出
- ⑤ 貯蓄残高:毎年末の資産合計(収入-支出を積み上げたもの)
この表を見ることで「いつ・いくら必要で・いくら残るか」が見えてきます。漠然とした老後への不安が、具体的な数字に変わる瞬間です。
40代の今こそ作るべき3つの理由
「ライフプラン表は大事」とわかっていても、なぜ40代の今なのでしょうか?明確な理由が3つあります。
理由1:「お金のトリプルパンチ」が来る時期だから
40代は、次の3つの大きな支出が同時に重なりやすい年代です。
- 子どもの教育費(中学・高校・大学の学費が本格化)
- 住宅ローンの返済(残債がまだ多い場合も)
- 老後資金の準備(iDeCoやNISAで積み立て開始が急務)
収入は比較的高い時期ですが、支出も人生の中で最大になりがちです。
「なんとなくお金が残らない」を放置すると、どうなるでしょうか。気づいたときには老後資金がまったく足りない…という事態になりかねません。
そのため、ライフプラン表で「どこにお金が集中するか」を把握しておくことが、対策の第一歩です。
理由2:共働きは「2人分の計算」が必要だから
共働き世帯は、夫婦それぞれの収入・退職時期・年金額がすべて異なります。
一方が時短勤務になる時期や、転職・昇給の見通しもありますよね。さらに、育児や親の介護で働き方が変わる可能性もあります。
こうした変数を頭の中だけで整理するのは難しいもの。
だからこそ、ライフプラン表で2人のお金の流れを「見える化」しましょう。そうすることで、初めて家族全体の設計ができるようになります。
また、夫婦で一緒に作ることで、お金に関する共通認識も生まれやすくなります。
理由3:老後まで20年以上の余裕があるから
40代なら、老後の資産形成にまだ20年以上あります。
ライフプラン表で「いつ・いくら準備すればいいか」を把握しましょう。そうすれば、無理のない計画が立てられます。
50代・60代から始めるより、40代から始めるほうが圧倒的に有利です。
「わかってはいるけど…」で終わらせずに、今動くことが将来の安心につながります。
5ステップで作れる!ライフプラン表の作り方

ExcelやGoogleスプレッドシートがあれば十分です。特別なソフトは必要ありません。
順番通りに進めれば、初めてでも必ず完成します。
ステップ1:家族の年齢表を作る
まず、表の土台を作ります。1行目に西暦、2行目以降に家族それぞれの年齢を入力します。
自分が90歳になるまでを目安に作るのが一般的です。ちなみに、私は20年間で作成しています。
一見長く感じますが、年齢は1ずつ増えるだけです。最初の数年を入力したら「オートフィル」で自動的に埋められます。
ステップ2:ライフイベントを書き出す
次に、年ごとに予定されるライフイベントを書き込みます。
たとえば、次のようなものです。
- 子どもの進学(中学・高校・大学)
- 住宅のリフォーム・修繕
- 車の買い替え
- 夫婦の定年退職
- 子どもの独立・結婚
- 親の介護
思いつくものを、どんどん書き出してみましょう。このとき「いつ頃・いくらかかるか」の概算も一緒にメモしておきましょう。
ステップ3:収入を入力する
夫婦それぞれの「手取り年収」を入力します。まずは、現在の手取り年収をベースに入力してみて下さい。
昇給が見込まれる場合は、その時期から金額を増やします。時短勤務や転職が予定されているなら、収入が下がる時期も記載します。
定年後は「再雇用給与」や「年金受給額」に切り替わります。
年金の見込み額は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」で確認できます。50歳以上なら、具体的な試算額が確認できます。
ステップ4:支出を入力する
支出は2種類に分けて考えます。「毎年かかる基本生活費」と「特定の年だけかかる特別支出」です。
基本生活費は、現在の月の生活費×12ヶ月で計算します。老後は現役時代の70〜80%程度に下がると見積もるのが一般的です。
特別支出としてよく挙がるのは、次の4つです。
- 教育費(大学4年間で500万〜1,000万円規模になることも)
- 住宅修繕費(築10〜15年で発生しやすい)
- 車の買い替え費用
- 医療・介護費など
特別支出は、該当する年の列に個別に記入しましょう。
ステップ5:年間収支と貯蓄残高を計算する
すべての収入と支出を入力したら、「収入-支出=年間収支」を年ごとに計算します。
次に、現在の貯蓄額に毎年の年間収支を加算していきます。すると、将来の貯蓄残高が出てきます。
計算式は「前年末の貯蓄残高+今年の年間収支=今年末の貯蓄残高」です。
残高がマイナスになる年が「お金が不足するタイミング」
気をつけたい「危険ゾーン」3つ
40代からライフプラン表を作ると、特定の時期に支出が集中する「危険ゾーン」が浮かび上がることがよくあります。代表的なものを3つ紹介します。
事前に把握しておくだけで、対策が立てやすくなります。
危険ゾーン1:子どもが大学に在学している時期
学費・入学費用・仕送りが一気に発生する時期です。家計への負担がとても大きくなります。
子どもが2人いれば、大学在学期間が4〜8年に及ぶこともあります。
さらに、親の年齢が55〜65歳のころと重なる場合は要注意です。ちょうど定年後の収入減と重なって、家計が一気に苦しくなるケースが少なくありません。
「大学費用をどうするか」は早めに考えておくことが大切です。学資保険や教育費専用の積み立てを早めに始めておくと安心です。
危険ゾーン2:定年退職後〜年金受給開始までの空白期間
60歳で定年退職し、年金受給が65歳からとします。すると、5年間の「収入の空白期間」が生じます。
この間は、退職金や貯蓄で生活費を補う必要があります。
共働き世帯の場合は、夫婦のどちらが先に退職するかも重要です。再雇用制度を使うかどうかも計画に組み込む必要があります。
この時期の生活費5年分を事前にシミュレーションしておくと、退職後の不安がぐっと減ります。
危険ゾーン3:老後の医療・介護費の増加
70代以降は、医療費や介護費が増える傾向があります。
夫婦2人がそれぞれ要介護状態になった場合、施設費用は月20〜30万円以上になることも。
そのため、ライフプラン表には老後の医療・介護費として一定額を見込んでおくことが大切です。
「まだ先の話」と思わずに、50代になる前から少しずつ備えておくことをおすすめします。
ライフプラン表をさらに活用する3つのコツ
コツ① 年1回、夫婦で「家計会議」を開く
ライフプラン表は「一度作って終わり」ではありません。
転職・収入の変化・子どもの進路変更・不動産の購入など、ライフイベントのたびに数字が変わります。
年に1回、夫婦で「家計会議」を開きましょう。ライフプラン表を一緒に見直す習慣をつけると、お金の不安が格段に減ります。
ちなみに、私達夫婦は3月に話しています。その際に、生活費の見直しを行います。また、今年大きな出費やライフイベントがあるかも確認しています。
夫婦でお金の話をする機会を定期的に作ることで、方向性のズレも防げます。
コツ② 無料シミュレーターも上手に使う
「Excelを自分で作るのは難しい…」という方もいますよね。その場合は、無料のライフプランシミュレーターを活用するのもひとつの方法です。
大手保険会社や証券会社のサイトには、便利なツールがあります。基本情報を入力するだけで、グラフ付きのライフプランが作れます。
まずはシミュレーターで大まかな全体像をつかみましょう。それから、Excelで細かく管理するステップに進むのがおすすめです。
シミュレーターを使うときの注意点
保険会社のシミュレーターは、保険商品の提案につながるケースもあります。
あくまで「全体像を把握するためのツール」として活用しましょう。提案された商品をすぐに契約するのは慎重に。
コツ③ 不安なときは専門家や公的機関に相談する
「自分で作ってみたけれど、これで合っているか不安」という方は、専門家への相談も有効です。
ただし、注意点があります。無料のFP相談は、保険や投資商品の販売を目的としている場合が多いのです。
費用はかかりますが、以下の相談先が中立的なアドバイスをもらいやすいです。
- 有料FP相談(1時間1万円程度):販売目的がないため中立的なアドバイスが期待できる
- 市区町村の無料相談窓口:販売目的がないため中立的なアドバイスが期待できる
まとめ
今回は、40代共働き世帯のためのライフプラン表の作り方を解説しました。最後にポイントを振り返ります。
- ライフプラン表は「収入・支出・貯蓄残高を時系列で一覧にしたお金の設計図」
- 40代は教育費・住宅ローン・老後資金が重なる「トリプルパンチ」の時期
- 共働きは2人分の収入・退職・年金を組み込む必要があるため、見える化が欠かせない
- 作り方は5ステップ:①年齢表→②ライフイベント→③収入→④支出→⑤年間収支・貯蓄残高
- 危険ゾーン(大学費用・定年後の空白・老後医療費)を事前に把握して対策を立てる
- 年に1回、夫婦で見直す「家計会議」の習慣をつけることが大切
完璧でなくて大丈夫です。まずは「ざっくりした数字で」作ってみることが第一歩。
作るプロセス自体が、夫婦でお金について話し合うきっかけになります。
老後を漠然と不安に思うより、ライフプラン表という「見える化ツール」を使いましょう。安心できる未来を一緒に描いていきましょう。
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